基礎の基礎
インターネットに各種のデバイスを接続して、バリバリ使っているけど、モデム・ONU・ルーターの役割の違いを全く理解していない方が多いように感じます。特に管理人と同年代の中高年は、機器の役割はまったく理解していないけど、PCはもちろん、スマホ、タブレットなど使いこなしている方が存在します。回線業者や詳しい若者(息子、娘など)に初期設定をしてもらい使うだけという方は多いでしょう。
車で言えば、ボンネットをどうやって開け、これがエンジン、ここがウインド液の入れ口と言ったレベルの記事です。これだけ知っておけばトラブル回避、再設定がなんとか可能な内容の投稿です。理解しているというかたは、スルーしてください。
三つの機材の違い
光回線に最初に繋がっている機材を 光回線終端装置「ONU」と言います。Optical NetWork Unitの略で光ファイバーの「光信号」を「デジタル信号」に変換する装置です。ダウウンロードとアップロードで分かるように 光信号をデジタル信号に、デジタル信号を光信号に変換する機器です。NTTなどの回線業者から貸与されています。
よく似た機器に「モデム」があります。アナログ電話回線を利用してインターネットに接続(ADSL接続)の時に使っていたものです。形状は 「ONU」 に似ていました。過去形なのは2023年にサービスが終了されるので最近はあまり見かけなくなりました。
「モデム」 「ONU」 とも1台だけならインターネット接続は可能です。今や一人暮らしであってもデスクトップパソコン、ノートパソコン、スマートフォン、ゲーム機(ネット接続可能)など複数の端末(デバイス)をインターネットに繋ぐのは当たり前です。このための機器が「ルーター」です。 ルーターは一本のインターネット回線を複数の端末で共有する(繋ぐ)ための装置です。 ルーターにファイアウォール機能を搭載したのがブロードバンドルーターです。 なお現在はルーター=ブロードバンドルーターの状況です 。
ルーターの最重要機能はDHCPサーバー機能
ルーター(ブロードバンドルーター)の最も重要な機能に、 IPアドレス を割り振るDHCPサーバー機能があります。
IPアドレスは、スマホやPCなど、ネットワーク上の機器に割り当てられるインターネット上の住所のような識別番号です。この番号を重複することなくそれぞれの端末に割り振る作業を自動的にしてくれるのが DHCPサーバー機能です。この機能で複数の端末がインターネットに接続でき、ファイル共有などのネットワークが構築できるのです。(IPアドレスの詳細は長くなりますのでここでは書きません。)
混乱しやすいのは内蔵タイプがあるから
「ONU」と ルーター(ブロードバンドルーター)が必要なのはわかったが、自宅の光回線の接続部には1台だけしか装置がないという方がいるでしょう。
東西のNTTフレッツ光の場合ホームゲートウェイと言う名前で 「ONU」と ルーター の一体型を貸出しています。IP電話の機能も内蔵しているためルーターの名前は使わないようです。他の回線業者も内蔵・一体型の装置を提供しています。
さらに分かりにくいのは、 NTTフレッツ光のホームゲートウェイ装置には、無線LAN機能がデフォルトでは付いていませんでした。機種名がRS-500KI ・RS-500MI(2機種は無線機能内蔵)以外の ホームゲートウェイ機器に、無線LAN (Wi-Fi)機能を追加するにはカード型のアダプターを別途レンタルしなければなりません。(元々無線LANカードが付いた契約も存在)
つまり、2つの装置が必要(Wi-Fiカードを入れると3つの装置)と言いながら現実的に目にするのは1台の機器なのです。
ホームゲートウェイ装置は絶対必要?
NTTフレッツ光のホームゲートウェイ(ルーター機能付きONU)は、よくよく考えるとルーター機能や無線LAN(Wi-Fi)機能は必ずしも必要ではありません。
特に広い戸建てにお住まいの場合などで、 無線LAN(Wi-Fi) を距離のある部屋や2階まで飛ばしたい時には 「ONU」機能だけの ホームゲートウェイ装置をレンタルする方がお勧めです。
当然市販の 無線LAN(Wi-Fi) ルーターを購入しなければなりません。(有線でPC1台ならこれも不要)
Wi-Fiルーター購入のメリット
メリット1、 ホームゲートウェイ=ルーター機能付きONU(Wi-Fi付)は光回線の配線により設置場所が固定されます。無線LAN(Wi-Fi) 電波にとって最適な場所に設置できない時があります。
市販の 無線LAN(Wi-Fi) ルーターはLANケーブルで接続の必要はあるが設置場所の自由度が高くなります。
メリット2、 NTTフレッツ光の 無線LAN(Wi-Fi)は Wi-Fi5規格にやっと対応したが 市販の 無線LAN(Wi-Fi) ルーターであれば最新の Wi-Fi6規格も選択可能であり、ハイパワータイプの物も使える。
メリット3、NTT東日本の フレッツ光ネクスト マンションギガラインタイプの機器レンタル料金はホームゲートウェイ本体+無線LANで750円/月です。 NTT西日本は月額450円(2年契約なら250円)です。 ONUだけなら無償貸与になるので、月に250円の費用で計算しても14ケ月で機器購入代金はペイできる。(写真の機種3,500円程度の場合)
デメリット、コンセントが追加で一口必要、美観を損なう恐れがある。
下記に該当する方にはお勧めできない
何も設定作業などせずに、インターネットに接続出来ればよい、
月250~750円の費用はどうでもいい
トラブル(接続不良等)時に、自分で全く対応できない。
1ルーム・1DKなどに住んでいる。
回線の速度はあまり気にかけない。