そもそもLANとは
ラン【LAN】[local area network]とはローカルエリアネットワークの略式表記です。
企業、学校、家庭などローカルエリア(建物や施設内)に分散して設置されたパソコン・プリンター・ファクシミリ・記録装置(NAS等)を相互に結合するネットワークのことを指します。
家庭内LANとか社内LANとか分けて呼ぶことがあります。 社内LAN は多ければ数百台のPCをネットワークに繋いでいます。当然ケーブルや機器も大規模LAN用です。この 社内LANのことは専門家・業者さんに任せて、このサイトでは家庭内LANやSOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)レベルのお話をしていきます。つまりネットワーク内のデバイスが7~8台(多くて15台程度)の解説になります。
分かったつもりのネットワークや有線LAN、無線LAN、WiF、5Gの基礎の基礎知識をなるべく平易に説明するようにしています。「文系のためのLANの入門」と言ったサイトです。
知っていれば今後役立つかもしれない 有線LAN、無線LAN、WiFi、5Gなどの雑学、豆知識も掲載していきます。
有線LANについて
ローカルエリア内(建物や施設内)の機器を有線で繋ぐ方式です。LANの配線方式には、スター型、バス型、リング型の3つがありLANの規格には、トークンリングやEthernet(イーサーネット)などがあります。この有線LANの接続には光ファイバーを使う場合もありますが、ツイストペアLANケーブルを用いたスター型Ethernet方式が一般的です。
さらに無線方式でネットワークを構築する無線LANが徐々に増えてきています。
LANの先はWANに繋がっている
【LAN】[local area network]ローカルエリアネットワークに相対するものに 【WAN】「Wide Area Network(ワイドエリアネットワーク)」があります。 世界に繋がるためのネットワークで、インターネットに繋がるのが【WAN】であり広範囲につながるネットワークと理解しておけば大丈夫です。細かくは、回線のことやIPアドレスなど関連する事項が沢山あります。これらは後から覚えれば問題ありません。
ブロードバンドルーターにWANと書いた差し込み口があるのはご存じだと思います。このWAN端子から世界に繋がっているのです。
無線LANとは
有線LANは、ケーブルの取り回しが必要で設置に手間がかかり、物理的断線などのトラブルの可能性も高く、パソコン黎明期から無線でネットワークをを構築する技術が模索されました。当初赤外線通信方式が使われましたが、互換性・速度の関係で使われなくなり、1997年IEEE(下記参照)により「IEEE 802.11」という無線LAN規格が世界的標準規格として制定されました。これが「Wi-Fi」と呼ばれる方式で事実上無線LANの別称になっています。「Wi-Fi」は、スマートフォンの普及発展に伴い、急速に普及と高速化を遂げているのは皆さんご承知と思います。なおこのWiFiの「IEEE 802.11」規格については長くなりますので別に述べます。
(IEEEはアメリカ合衆国に本部を置く電気・情報工学分野の学術研究団体(学会)、技術標準化機関である。https://ja.wikipedia.org/wiki/IEEEより)
無線LANと有線LANとの比較
無線LANと有線LANとを比較すると、それぞれ次のようなメリット・デメリットがあります。
○有線LANのメリット
なにより通信速度が速い。
電波干渉など他の干渉を受ける要素が少ないので接続が安定している。
セキュリティが高い
○無線LANのメリット
LANケーブルで接続する必要がない。(LANケーブルを購入しなくても良い)
美観的にすっきり
×有線LANのデメリット
ケーブルの配線に手間がかかり美観的にもあまり良いとは言えない。物理的に断線の可能性がある。(配線カバー等が場所により必須)
×無線LANのデメリット
他の機器との電波干渉の可能性がある。設置エリア内で電波が届かない場所が出来る可能性がある。
電波が弱い機器との通信速度が著しく遅くなる場合がある。
セキュリテイを強固にしないと情報が洩れたり、リソースを勝手に使われる可能性がある。
無線LANと有線LANとの使い分け
多数の映像配信サービスが開始され、リモートワークの増加(Web会議の普及)・デジカメの画素数向上、YouTube視聴の増加など、 LAN 環境下での高速大容量データ対応が求めらています。
特に無線LANは、この数年で劇的に高速化し、2021年2月に策定されたIEEE 802.11axは理論的(ベストエフォート)には9.6Gbpsもの速度が出ます。(実際は色んなロスが発生するので5分の一も出ればよい方)
有線LANの方も、マルチギガイーサーネット対応と呼ばれる機器が発売されだし、フレッツ光やauひかり ホームなども10Gbps接続サービスが開始されています。(まだ地域が限定)高速大容量通信が可能になりつつあります。
2021年現在で言えることは、デスクトップパソコンは、まだまだ有線LAN接続がおすすめです。特に動画データや大容量データのやりとりは有線LANが、高い優位性を保っていくと思います。
有線マルチギガビットイーサーネットの時代が来た!
無線LANも現状では、モバイルデバイス用と考えていいでしょう。しかし将来的には5Gのエリア拡大もあり、光回線を使わず、デスクトップパソコンを含めた、全てのデバイスを5Gのシステムでネットワークに接続し、 ローカルエリアネットワークは IEEE 802.11ax 規格の無線で全て繋ぐ時代になるかもしれません。(第6世代移動体通信システムやIEEE 802.11ax以上の規格も模索されています)
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